Kたろうです。
またまた、前回のつづきです。
そろそろこの「お金はなくなる」話を終えようと思うのですが、一つ言っておかなければならないのは、私はべつに「一夜にしてお金がなくなる」とか、「突然、お金の価値がなくなって紙くずになる」と言っているわけではない、ということです。
お金はゆっくりと、役目を終えていくでしょう。だから、「貯金は全部、ドブに捨てていい」とか、「借金しまくってもかまわない」などという話をしたいわけではないのです。
「豊かさ」とはエネルギーに過ぎない
お金も含め、「豊かさ」というのはエネルギーに過ぎません。あなたが「豊かさのエネルギー(波動)」と同調できているとき、あるいは、自分の発しているのが「豊かさのエネルギー」ならば、豊かな経験や状況はやってきます。
逆に言えば、もしあなたの現在の財務状況がめちゃくちゃだったり、無駄遣いが多くていつもお金が不足していたり、生活が苦しかったりするのならば、「豊かさのエネルギー」と同調できていないということです。
たとえば、「自分は豊かさには値しない」と信じていたり、「豊かになるには、不道徳なことをしなければならない」とか、「心身の健康を害するくらい、必死に頑張らなければならない」などと信じていれば、豊かさを感じられるような経験、物、状況はなかなかやってこないでしょう。
そしてこの理屈は、お金がある惑星においても、お金がない惑星においても同じことなのです。現実は自分の発している波動の反映なのですから。
お金がこの世からなくなったとしても、「自分は豊かさには値しない」と信じていて、豊かさの波動を発することができなければ、豊かさは感じられません。いつも、あれがない、これが不足している、などと思いながら生きることになるのです。
この世にお金があっても、なくても同じ?
「それなら、お金がない社会のことなんて考えなくてもいいじゃないか。お金があっても、なくても同じことなんだから、今のままでいい」と思われるかもしれませんね。でも、豊かさや幸せを体験したいと願うとき、お金を真っ先に思い浮かべるか、豊かな体験や状況、感覚そのものを思い浮かべるかによって、人生はまるで変わってくるのです。
いまはまだ多くの人が、「豊かさ」とは「お金」だと考えています。「お金がなければ何もできない。生きていくことすらできないではないか」というように。まるで「空気がなければ窒息してしまう」というときの「空気」のように「お金」のことを考えてしまっています。
そういう世の中では、何か望むものや状況があるとき、まず「お金」に意識が向いてしまうのです。「便利な立地の、すてきな間取りの家に住みたい」とか、「豪華な海外旅行をしたい」と思った場合、それにはいくら必要だから、まずは頑張って働いて、節約もして、貯金をしなければならないとか、何年間ものローンを組まなければならない、などというように考えてしまいます。
そして、みんながそういう発想に縛られているほうが好都合だと思っている人たちも実際にいるのです。苦しくても、お金を得るために毎日、一生懸命に働かなければならない、とか、借金を背負い、その返済のために頑張らなければならないとみんなが思っていれば、これまでの地球のゲームをつづけていかれるからです。これまで通り人々を支配しつづけ、お金をどんどん蓄積していくことができるからです。
そのため彼らは(意識的か無意識的かは別にして)、老後資金が足らないから、いまからどんどん投資しろとか、リボ払いにすればまだまだ物を買うことができるとか、人々の意識をお金に向けさせ、お金に縛りつけておくための情報を積極的に発しつづけます。
豊かさを実感する秘訣
しかし、本当は「豊かさ」とは必ずしも「お金」ではないはずなのです。たとえば、欲しいものや機会を、誰かがただでくれるかもしれないでしょう?
私もかつて、お金があまりなかった頃、「南の島でゆっくりとバカンスを楽しみたいものだ」と思っているときがありました。毎日ぼんやりと、青い海を思い描いてうっとりしているうち、知り合いの知り合いで、バブル期にサイパンの別荘を買った人の話を耳にしました。その人は、管理費ばかりがかかるのに、全然使っていないその別荘を売りたいと思っているのですが、なかなか思うような値段で売れず、困っているとのことでした。しかも、誰も使わないでいると、ますます劣化して値段が下がってしまうので、「誰かただでかまわないので、使ってくれる人がいないものか」と言っているというのです。そこで私はちゃっかり、「そんな人がいるなら、紹介してください」と立候補し、10日ばかり無料で、バルコニーからサイパンの海が一望できる、馬鹿でかい別荘を借りることができました(飛行機のチケットは自分で買いましたが)。
望むことや物があるとき、まずはそれに見合うお金の心配をしたり、それだけのお金を集める苦労に思いをいたすのではなく、そのことや物を得たときの充足感や幸福感に意識を向けるとき、願いはずっと速くかなっていきます。それが、豊かさを実感する秘訣です。
そして、その秘訣に気づいた人がどんどん増えていくとき、お金はだんだんと存在感を失っていきます。人々が古いゲームのからくりに気づき、そこから脱していくからです。そしてやがては、お金は使命を終えることになるでしょう。
ひとまず、お金(貨幣)の話は終わりにします。
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。